労働基準法の「適用事業」とは?その“範囲”や“単位”は?

当ページは、労働基準法の「適用事業」について、簡潔に分かりやすくご説明しています。

  • 社会保険労務士に興味がある方
  • 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
  • 労働基準法の「適用事業」に関しての、簡単なチェックがしたい方

ぜひ、参考にしてみてください!

スポンサーリンク

労働基準法とは?

それでは、まず、労働基準法とは何か、簡単にご説明します。

労働基準法とは、労働条件の「最低基準」を定めた法律です。

昭和22年(1947年)、労働者を保護する目的で制定されました。

具体的には、以下のようなことについて、詳しく定められています。

  • 労働契約
  • 賃金
  • 労働時間
  • 休憩
  • 休日
  • 年次有給休暇
  • 年少者
  • 妊産婦等
  • 就業規則等

皆さんも、学生時代のアルバイトから、サラリーマン生活まで、少なからずこの法律に守られているはずです。

働く人々にとって、最も身近な法律と言えるでしょう。

労働基準法の「適用事業」とは?

続いて、労働基準法の「適用事業」について、簡単にご説明していきます。

労働基準法の適用事業は、ほとんどすべての事業(事業場)です。

事業とは、「場所単位の作業体」を意味し、会社を指すものではありません

例えば、ある会社の本店が東京都にあり、支店が神奈川県にある場合、本店と支店は、別々の事業として労働基準法が適用されます。

適用事業の“範囲”は?

上述したように、労働基準法は、ほぼ全ての事業に適用されます。

法別表第1では、主要な事業の種類について、以下のように定められています。

(※労働基準法は、法別表第1に掲げる事業にのみ適用されるわけではありません。)

  • 1号 製造業
  • 2号 鉱業
  • 3号 建設業
  • 4号 運輸交通業
  • 5号 貨物取扱業
  • 6号 農林業
  • 7号 水産・畜産業
  • 8号 商業
  • 9号 金融広告業
  • 10号 映画・演劇業
  • 11号 通信業
  • 12号 教育研究業
  • 13号 保健衛生業
  • 14号 接客娯楽業
  • 15号 清掃・と畜場業

なお、1号から5号までを「工業的業種」、6号から15号までを「非工業的業種」といいます。

適用事業の“単位”は?

上述したように、事業とは、「場所単位の作業体」を意味します。

労働基準法では、原則的に、同じ場所にあるものは、分割せずに一個の事業とみなします。

反対に、場所的に分散しているものは、別個の事業とみなします。

ただし、たとえ同じ場所にあっても、労働の態様が著しく異なる場合は、切り離して独立の事業とみなすことがあります。

例えば、以下のものです。

  • 工場内の診療所、食堂
  • 新聞社の本社の印刷部門
  • 綜合警備保障株式会社の支所・営業所 等

また、別々の場所にある事業でも、著しく小規模で独立性のないものは、直近上位の機構と一括して、1つの事業とみなすことがあります。

例えば、以下のものです。

  • 現場事務所のない建設現場
  • 新聞社の通信部
  • 列車食堂等における供食のサービスの提供を行う事業 等

まとめ

いかがでしたか?

労働基準法の「適用事業」について、簡単にご説明しました。

もっと詳しく知りたい方や、社労士の勉強をしている方は、

各項目の、さらに細かな内容に触れていってくださいね!

  • 社会保険労務士に興味がある方
  • 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
  • 労働基準法の「適用事業」に関しての、簡単なチェックがしたい方

当ページが、皆さんの生活や学習の一助になれば幸いです。

スポンサーリンク

シェアする

スポンサーリンク