労働基準法における「変形労働時間制」とは?簡単なまとめ

当ページは、労働基準法における「変形労働時間制」について、簡潔に分かりやすくご説明しています。

  • 社会保険労務士に興味がある方
  • 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
  • 労働基準法における「変形労働時間制」に関しての、簡単なチェックがしたい方

ぜひ、参考にしてみてください!

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労働基準法における「変形労働時間制」とは?

労働基準法における「変形労働時間制」とは、簡単に言えば、労働時間を短縮することを目的とした制度です。

労働者の生活設計を損なわない範囲内で、以下のようなことを行い、労働時間の弾力化を図ります。

  • 週休2日制の普及
  • 年間休日日数の増加
  • 業務の繁閑に応じた、労働時間の配分 等

もう少し具体的に言うと、「変形労働時間制」とは、ある一定の期間(変形期間といいます)を平均して、1週間あたりの労働時間が1週間の法定労働時間(原則40時間)を超えないことを条件に、下記の場合でも、法定労働時間内に収まっているとする制度です。

  • 特定の日に、1日の法定労働時間(8時間)を超える
  • 特定の週に、1週間の法定労働時間(原則40時間)を超える

「変形労働時間制」には、以下の4種類があります。

  • 1ヵ月単位の変形労働時間制
  • 1年単位の変形労働時間制
  • フレックスタイム
  • 1週間単位の非定型的変形労働時間制

それぞれについて、簡単にご紹介します。

1ヵ月単位の変形労働時間制

1ヵ月以内の一定期間」を変形期間と定めるものです。

例えば、変形期間を4週間とします。

1週間の法定労働時間は原則40時間なので、4週間ならば合計で160時間です。

よって、この変形期間(4週間)内の総労働時間が、160時間以内であればOKということになります。

(変形期間(4週間)内の総労働時間が160時間以内ならば、平均して、1週間あたりの労働時間が法定労働時間(40時間)を超えないことになりますね!)

特定の日の労働時間が10時間でも、特定の週の労働時間が43時間でもよいことになります。

1年単位の変形労働時間制

変形期間を、最長で1年間に設定できるものです。

ただし、変形期間が長いため、過酷な労働期間が生まれる可能性があります。

そのため、他の「変形労働時間制」よりも、労働日数や時間に関する制約が多いです。

小売業(デパートなど)のような、季節によって売り上げや仕事内容、繁閑が変わる事業に対して、とても有効な「変形労働時間制」だと言えます。

フレックスタイム制

1ヵ月以内の一定期間で、始業・就業の時刻を、労働者の決定に委ねるものです。

ただし、労働者が絶対に労働しなければならない時間コアタイム)を設定している場合もいです。

その場合、労働者は、自分の選択で働くことができる時間帯フレキシブルタイム)を決めることになります。

1週間単位の非定型的変形労働時間制

変形期間を1週間として、その1週間の法定労働時間の中で、特定の日に、法定労働時間を超えて労働させることができるものです。

特定の週に、1週間の法定労働時間を超えて労働させることはできません。

以下4つの事業であって、事業規模が30人未満の場合のみ、採用することができます。

  • 小売業
  • 旅館
  • 料理店
  • 飲食業

まとめ

いかがでしたか?

労働基準法における「変形労働時間制」について、簡単にご説明しました。

もっと詳しく知りたい方や、社労士の勉強をしている方は、各項目のさらに細かな内容に触れていってくださいね!

  • 社会保険労務士に興味がある方
  • 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
  • 労働基準法における「変形労働時間制」に関しての、簡単なチェックがしたい方

当ページが、皆さんの生活や学習の一助になれば幸いです。

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