当ページは、「労働者派遣・出向に対する、労働基準法の適用方法」について、簡潔に分かりやすくご説明しています。
- 社会保険労務士に興味がある方
- 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
- 「労働者派遣・出向に対する、労働基準法の適用方法」に関しての、簡単なチェックがしたい方
ぜひ、参考にしてみてください！
労働基準法とは？
それでは、まず、労働基準法とは何か、簡単にご説明します。
労働基準法とは、労働条件の「最低基準」を定めた法律です。
昭和22年（1947年）、労働者を保護する目的で制定されました。
具体的には、以下のようなことについて、詳しく定められています。
- 労働契約
- 賃金
- 労働時間
- 休憩
- 休日
- 年次有給休暇
- 年少者
- 妊産婦等
- 就業規則等
皆さんも、学生時代のアルバイトから、サラリーマン生活まで、少なからずこの法律に守られているはずです。
働く人々にとって、最も身近な法律と言えるでしょう。
「派遣と労働基準法」について
続いて、「派遣と労働基準法」について、簡単にご説明していきます。
「労働者派遣」とは、
派遣元の使用者と労働契約を交わしている労働者が、派遣先の使用者の指揮命令の下で労働する形態のことです。
（この労働者を、「派遣労働者」といいます。）
あくまでも、労働契約関係は、派遣元の使用者と、派遣労働者の間にあります。
賃金も、派遣元の使用者が支払います。
ただし、派遣労働者は、派遣先の使用者の指揮命令の下、派遣先の使用者に対して労務の提供をします。
また、派遣元の使用者と、派遣先の使用者の間には、労働者派遣契約というものが交わされます。
「労働者派遣」における労働基準法の適用についてですが、
基本的には、派遣労働者と労働契約関係にある「派遣元」が、使用者責任を負います。
ただし、労働者派遣の実態から派遣元の使用者に責任を問うことが難しい事項については別です。
その場合には、労働者派遣法の特例により、派遣先に責任が生じることになります。
「出向と労働基準法」について
次に、「出向と労働基準法」について、簡単にご説明していきます。
「出向」には、以下の2種類があります。
- 在籍型出向
- 移籍型出向
「在籍型出向」の場合
「在籍型出向」とは、
基本的に、労働者が、出向元との労働契約を維持しながら、出向先とも労働契約を交わし、出向先の使用者の指揮命令の下、出向先にて労務を提供する形態のことをいいます。
出向元と出向先の間には出向契約が締結されます。
労働者は、出向元と出向先の双方と労働契約関係を結びます。
よって、労働基準法の適用は、出向元・出向先・労働者の3者間の取決めにより定められた権限と責任に応じます。
一般的には、出向元の使用者と、出向先の使用者それぞれが、労働者に対して、労働基準法上の使用者責任を負います。
「移籍型出向」の場合
「移籍型出向」とは、
基本的に、労働者と出向元との労働契約は終了し、出向先との間にのみ労働契約関係がある形態のことをいいます。
出向元と出向先の間には出向契約が締結されます。
労働者は、出向先とのみ労働契約関係を結びます。
当然、出向先の使用者の指揮命令の下、出向先にて労務を提供します。
「移籍型出向」の場合、出向先の使用者のみが、労働者に対して、労働基準法上の使用者責任を負います。
まとめ
いかがでしたか？
「労働者派遣・出向に対する、労働基準法の適用方法」について、簡単にご説明しました。
もっと詳しく知りたい方や、社労士の勉強をしている方は、
各項目の、さらに細かな内容に触れていってくださいね！
- 社会保険労務士に興味がある方
- 社労士試験に向けて、独学で勉強されている方
- 「労働者派遣・出向に対する、労働基準法の適用方法」に関しての、簡単なチェックがしたい方
当ページが、皆さんの生活や学習の一助になれば幸いです。