当ページは、法の体系(憲法・法律・命令・条例)について、とても簡潔に分かりやすくご説明しています。
- 社会保険労務士試験に向けて、これから学習を始める方
- 勉強中だけれど、基礎を確認したい方
- 法に少し興味がある方
こんな方々は、ぜひ参考にしてみてくださいね!
社労士の試験学習は、法の学習と言っても過言ではありません。
基礎の基礎を、今のうちに頭に入れておきましょう!
法の体系とは?
いきなりですが、「法」には、2種類あります。
「不文法」と「成文法」です。
「不文法」とは、慣習法や判例法など、文書になっていない「法」のことです。
そして、「成文法」は、もちろん文書になっている「法」のことです。
日本においては、ほとんどの「法」は「成文法」ですが、「成文法」で埋めきれない部分を「不文法」で補う、ようなイメージです。
なんとなくお分かりだと思いますが、社労士の勉強をする上で、基本となるのは「成文法」(文書になっている「法」)です。
よって、「成文法」に限った話をします。
法は、大きく分けると、「憲法」「法律」「命令」「条例」の4つが存在します。
皆さんも、聞いたことが何度もあるでしょうし、小学校の「社会」の教科書に載っていることでもあります。
当然、上記4つは、格上→→→格下の順番ですね。
法の体系とは、簡単に言うと、下記の通りです。
- 「憲法」
↓ - 「法律」
↓ - 「命令」(政令・省令)
↓ - 「条例」
では、それぞれ、簡単にご説明していきます。
「憲法」とは?
「憲法」とは、国の統治体制や、国民の基本的人権などを定める基本法です。
皆さんご存知、わが国日本では、「日本国憲法」のことですね。
先ほど説明した「法の体系」の中で、最高法規に位置しています。
つまり、「憲法」より下位の法(法律・命令・条例など)は、「憲法」の内容に適合していなければいけません。
日本のいかなる法も、日本国憲法に反しているものはありえないということですね。
まさに、私たちの根本法なわけです。
「法律」とは?
「法律」とは、広く「法」一般を指す場合もありますが、
ここで言う「法律」は、国会により制定される法のことです。
「法律」は、皆さんにとって、1番身近な「法」かもしれません。
労働基準法や健康保険法など、これから学習していくのも、「法律」がメインになっていきます。
「国の唯一立法機関」である国会において、衆参両議院の議決を経て制定されます。
憲法に次ぐ効力を持っています。
「命令」とは?
「命令」とは、国会の議決を経ずに、行政機関が定める「法」のことで、主に以下の2つに分けられます。
- 「政令」 … 内閣が、法律を施行するために定めるもの
- 「省令」 … 各大臣が、法律や政令を施行するために定めるもの
これらは、先ほどの「法律」ではカバーされていない、より詳しい内容を規定するためのものです。
例えば、雇用保険法を見てみましょう。
「法律」の雇用保険法があり、加えて「政令」の雇用保険法施行令と、「省令」の雇用保険法施行規則に、細かい事項が記されています。
これらが一体となることで、雇用保険法が施行されている、ということです。
「条例」とは?
「条例」とは、地方公共団体(都道府県や市区町村)が、法律の範囲内で制定する「法」です。
地方公共団体の、自主的な立法権(自治立法権)に基づいて制定されるもので、各地域の中でのみ適用されます。
例えば、青森県の市区町村には、こんな面白い条例があります。
- 板柳町の「りんごまるかじり条例」
- 南部町の「鍋条例」
- 鶴田町の「朝ごはん条例」
どんな条例なのでしょうか。ご興味がある方は、ぜひ調べてみてくださいね。
まとめ
いかがでしたか?
以上が、法の体系(憲法・法律・命令・条例)についての、基礎的な、簡単な説明です。
- 社会保険労務士試験に向けて、これから学習を始める方
- 勉強中だけれど、基礎を確認したい方
- 法に少し興味がある方
ぜひ参考にしてみてください!
皆さんが、当ページを参考にされ、社労士試験に向けての学習の、良いスタートを切られることを願っております。