当ページは、「以上」と「超える(超過)」の違いや、「以下」と「未満」の違いを、とても簡潔に分かりやすく説明しています。
「過半数」の意味を間違えて理解している人も多いですが、この際、きっちりとその意味を確認しておきましょう!
日常生活では、あまり問題にはなりませんが、「法」に関しては、とても大事な言葉です。
基礎の基礎的なことですが、これから法律の学習などを始める方は、特に、頭の中にいれておきたい内容です!
「以上」と「超える(超過)」の違いは?
小学校レベルの話にはなりますが、しっかりと確認していきましょう。
まず、「以上」と「超える(超過)」の違いについてです。
一定の数値・数量を基準として、その数値・数量を【含んで】それより多い場合、「以上」を使用します。
一方で、その数値・数量を【含まずに】それより多い場合、「超える(超過)」を使用します。
【含む】か【含まない】かの違いですね。
例えば、「100円以上」と言った場合、100円を【含んで】それより多い金額のことを指します。
「100円以上」には、100円も含まれます。
一方、「100円を超える」と言った場合、100円を【含まずに】それより多い金額のことを指します。
「100円を超える」には、100円は含まれないんですね。
つまり、「100円を超える」=「101円以上」ということです!
(※1円より小さい額は考えないものとしています)
ちなみに、今、「より」という言葉が出てきましたが、
「より」は、「超える(超過)」や「未満」と同じように使用します。
- 「~より多い」は、~を【含まずに】それより多い
- 「~より少ない」は、~を【含まずに】それより少ない
「より」は、【含まない】んですね!
「過半数」とは?
よく考えてみれば分かることですが、
「過半数」は、「半数」を「過ぎる」数であって、「半数」ではありません。
つまり、「過半数」とは、「2分の1以上の数」という意味ではなく、「2分の1を超えた数」という意味です。
「半数」を「超えて」いるんですね!
法律において、
- 「労働者の2分の1以上の同意を得なければならない」
- 「労働者の過半数の同意を得なければならない」
という文章がよく出てきますが、上記2つは別の意味です。
仮に全体の労働者が100人だとすれば、
Aの場合、50人の同意を得ればOKですが、Bの場合、51人の同意が必要なわけです。
「以下」と「未満」の違いは?
「以下」と「未満」の違いは、「以上」と「超える(超過)」の違いと同様です。
一定の数値・数量を基準として、その数値・数量を【含んで】それより少ない場合、「以下」を使用します。
その数値・数量を【含まずに】それより少ない場合、「未満」を使用します。
例えば、「100円以下」と言った場合、100円を【含んで】それより多い金額のことを指します。
「100円以下」には、100円も含まれます。
一方、「100円未満」と言った場合、100円を【含まずに】それより多い金額のことを指します。
「100円未満」には、100円は含まれないんですね。
つまり、「100円未満」=「99円以下」ということです!
(※1円より小さい額は考えないものとしています)
まとめ
いかがでしたか?
「以上」と「超える(超過)」の違いや、「以下」と「未満」の違いを、簡単にご説明しました。
「過半数」の意味は確認できましたか?
上記の内容は、とても基本的なことですが、「法」に関しては、特に重要です。
当ページが、皆さんの生活・学習の一助になれば幸いです。