労働基準法における「変形労働時間制を採用した場合の時間外労働」とは？

当ページでは、労働基準法における「変形労働時間制を採用した場合の時間外労働」について、簡潔に分かりやすくご説明しています。

ぜひ、参考にしてみてください！

労働基準法における「時間外労働」とは？

使用者は、「臨時の必要がある場合」or「三六協定の締結・届出をした場合」に、法定労働時間を超えて、労働者に労働させることができます。

これを、「時間外労働」といいます。

※就業規則等に定められている所定労働時間を超えて残業をしたとしても、法定労働時間を超えていなければ、「時間外労働」には当たりません。

それでは、「変形労働時間制を採用した場合の時間外労働」について、簡単にご説明していきます。

「1ヵ月単位の変形労働時間制」を採用した場合、「時間外労働」は以下のように計算されます。

（※特例事業の場合44時間）

（40時間（特例事業の場合44時間）/7×変形期間の暦日数）を超えて労働した時間－①－②

「1年単位の変形労働時間制」を採用した場合の「時間外労働」は、基本的に、「1ヵ月単位の変形労働時間制」を採用した場合の「時間外労働」と同じように計算されます。

しかし、「1年単位の変形労働時間制」を採用する場合、労働時間の特例（特例事業の場合、1週間の法定労働時間が40時間ではなく44時間とされること）はありませんので、注意が必要です。

1週間の法定労働時間は、40時間だけです。

「フレックスタイム制」を採用した場合の「時間外労働」は、「清算期間における法定労働時間」を超えて労働した時間のことを指します。

「1週間単位の非定型的変形労働時間制」を採用した場合の「時間外労働」は、基本的に、「1ヵ月単位の変形労働時間制」を採用した場合の「時間外労働」と同じように計算されます。

しかし、「1週間単位の非定型的変形労働時間制」を採用する場合も、労働時間の特例（特例事業の場合、1週間の法定労働時間が40時間ではなく44時間とされること）はありませんので、注意が必要です。

1週間の法定労働時間は、40時間だけです。

また、変形期間が1週間なので、「1ヵ月単位の変形労働時間制」の場合の③の計算【（40時間（特例事業の場合44時間）/7×変形期間の暦日数）を超えて労働した時間－①－②】は必要ありません。

いかがでしたか？

労働基準法における「変形労働時間制を採用した場合の時間外労働」について、簡単にご説明しました。

もっと詳しく知りたい方や、社労士の勉強をしている方は、各項目のさらに細かな内容に触れていってくださいね！

当ページが、皆さんの生活や学習の一助になれば幸いです。